前職までに経験のない新たな領域へ転身し、現在はIoTやスマートデバイスを使った法人向けソリューションサービスの企画に携わるNiizumaさん。会社への率直なイメージや社内の雰囲気などを伺いました。
私は、インキュベーション室のなかでも、主に戸建住宅向けに特化したプロジェクトに携わっています。具体的には、戸建てのインターネット環境の整備とスマートホーム化をセットで行えるサービスを提案しています。
というのも、従来の戸建て住宅は集合住宅と違い、入居してからインターネットが使えるまでに数カ月間かかることが一般的でした。そのため、入居後すぐにネットが使えてスマートホーム化も済んでいるというのは、住宅商品の魅力を大きく引き上げる要素になるんです。
スマートホーム化にも欠かせないIoT(Internet of Things)の訴求には課題を感じています。この分野は「詳しい人」と「そうではない人」の差がはっきりしていて、詳しい人はこうしたサービスがなくても自分で構築できるし、詳しくない人にとっては「複雑でめんどくさいもの」と感じて敬遠してしまうことが多い。結果、日本全体としてIoTの導入が進まないんです。だからこそ、われわれのグループが取り組まなければならない課題だと考えています。
通常、大きな組織ではシステマチックに動くことが多いので、こうした新しい領域について、力を入れて取り組む例は多くないかもしれません。しかしソニーネットワークコミュニケーションズは、ソニーグループという大きな母体がありながらも、新しい挑戦を推奨している会社なんです。
以前は大手通信キャリアで電子決済サービスの営業職に従事しており、さらにその分野の知見を深めるべく、決済代行系の会社に転職しました。しかし営業以外にも、もう少し多様な目線で取り組める新しい仕事に挑戦してみたくなり、思い切ってソニーネットワークコミュニケーションズにキャリア採用で入社しました。
最初は正直、「通信キャリアの会社」というイメージがとても強かったです。でも、転職エージェントの方に会社の事業内容を詳しく教えていただき、IoTをはじめとした新しい事業に挑戦していることを知りました。この会社なら、大手の基盤がありつつもベンチャーらしい仕事ができるのではないかと感じたんです。
実際に入社してみると、期待していた以上にベンチャー的な側面が強かったですね。というのも、社内制度がまだまだ発展途上だったり、ゼロから生み出すプロジェクトが多かったりするからです。大手企業でよくある整っているレールに上手く乗るわけではなく、新しいレールを作り上げていく刺激に満ち溢れていると感じました。入りたての人は少しびっくりするかもしれませんが、主体的に動いて自分から情報を取りに行けば、思い描いたとおりに仕事を進めることができるはずです。また、多くのベンチャー企業のように資金調達をする必要がないので、スピーディーに動ける点も、うちの会社ならではの強みですね。
社内は個性が強くてキャラが立った人が多い印象です。例えば私の上司は、新しい企画や事業を立ち上げようという時には、他の部署を巻き込んで、とにかく早く前に押し進めることを徹底しています。NUROの立ち上げ当初からいらっしゃるので、色々な意味で部署を問わず影響力がある方ですね。全体的に堅苦しい縦割りの雰囲気はなく、意見をフラットに言い合う文化があり、上の人に対しても自分の意見を上げやすい環境だと思います。
私はこれまで営業畑にいたことが多く、すでにあるモノやサービスを売ってきました。まだやっていないのは、卵から羽化させるように本当に新しいものを生み出すこと。そういう意味では今後、IoTを絡めた新しい事業の立ち上げに挑戦してみたいです。
新事業のアイデアというのは、ソニーグループの内部のみではなく、外部と組んでみて初めて見つかる場合もあるんじゃないかと思います。ソニーはコンシューマー向けの製品やサービスには強いですが、法人と組んで新しい事業を始めることに関してに関しても、さまざまな可能性があると思います。私は法人向けのサービスに携わっていることもあるので、そういった部分を率先して挑戦していけるようなポジションになりたいですね。
転職をすると、場合によっては「すぐに諦める人なんじゃないか」と見られてしまうこともあるかもしれません。ですが、そんなことは気にしなくていいと思います。自分がやりたいことや実現したいことを実現できる環境がこの先に少しでもあるようなら、怖がらず飛び込んでみてください。転職でしか得られない経験もありますし、前向きに動いてみれば未来はおのずと拓けてくるはずです。