光回線の工事内容とは? 期間や費用・立会いの有無などを解説
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光回線とは、光ファイバーを利用したインターネット回線で、通信速度が早く安定していることから、多くの家庭や企業で使用されています。
新しい住まいや移転先のオフィスで光回線を使用するためには開通工事が必要ですが、「光回線の開通工事では何をするのかわからない」という方も少なくないでしょう。
そこで本記事では、光回線の工事内容や期間・費用・立会いの有無などをわかりやすく解説していきます。光回線の利用・契約を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
光回線の工事内容とは?
光回線の工事内容は、屋外から自宅に光回線(光ファイバーケーブル)を引き込む「屋外工事」と、室内に光回線の接続機器(HGWやONU)を設置する「屋内工事」に分けられます。
工事内容の詳細について順を追って解説していきます。
1.光ファイバーケーブルの引き込み
まず、自宅近くの電柱から光ファイバーケーブルを住宅内に引き込む工程です。
電話線の引き込み口やエアコンダクトなどから、室内に配線を引き込みます。引き込み口がない場合は、外壁に10mm程度の穴を開けたり、配線固定のためにビス止めを施したりします。
2.室内に光コンセントの設置
光ファイバーケーブルの引き込みが完了したら、工事業者が室内(部屋内)に光コンセントを設置します。
光コンセントとは、インターネットを利用するときにつなげる光回線専用のコンセント(差込口)です。光コンセントがないと光回線は使用できません。
3.HGWまたはONUの設置
最後に、光回線に接続する機器(HGWやONU)を設置し、工事業者が光回線の遅延を確認するために疎通試験(テスト)を実施します。光回線の開通が無事に確認できたら、工事は終了です。
HGWは「ホームゲートウェイ」、ONUは「光回線終端装置」を指し、いずれも光信号とデジタル信号を相互変換する接続機器で、光回線を使用するうえで欠かせないアイテムです。
工事業者によっては、契約者が設置作業を行う必要がありますが、説明書を見ながら取り組めば困難ではないでしょう。
光回線の工事で立会いは必要?
光回線の工事では、原則として契約者が工事に立ち会う必要があります。しかし、例外的に立会いが不要なケースもあります。
光回線の工事で立会いが必要なケースと不要なケースを順番に説明していきます。
光回線の工事で立会いが必要なケース【派遣工事】
以下のいずれかに当てはまる場合は、光回線の工事で立会いが必要です。
- 住宅内に光ファイバーケーブルが引き込まれていない
- 室内に光コンセントが設置されていない
工事業者が自宅へ派遣され(派遣工事)、住宅内に光ファイバーケーブルを引き込む屋外工事と、室内に光回線の接続機器を設置する屋内工事が行われます。
お住まいによっては、住宅内に光ファイバーケーブルが引き込まれていても、室内に光コンセントが設置されていないケースなどもあります。工事をする前に、不動産会社や管理会社、オーナーにお住まいの光回線の状況を確認すると間違いないでしょう。
光回線の工事で立会いが不要なケース【無派遣工事】
以下のいずれかに当てはまる場合は、光回線の工事であっても基本的には立会いは不要です。
- 室内に光コンセントが設置されている、かつ住宅内に光ファイバーケーブルが引き込まれている
- 転用や事業者変更で光回線を乗り換える
この場合、光回線利用の工事はNTT局舎内で行われます。工事業者が自宅へ派遣されないことから「無派遣工事」とも呼ばれます。
ただし、住宅状況によっては立会いが必要と判断される場合があるため、光回線の利用申込みをする際には、申込先の事業者に立会いの有無を確認しましょう。
転用・事業者変更なら光回線の工事で立会いが不要
フレッツ光から光コラボへの乗り換えを「転用」、光コラボから他の光コラボへの乗り換えを「事業者変更」といいます。
光コラボ(正式名称:光コラボレーション)とは、NTT東西が、プロバイダーや携帯キャリアなどの事業者に対して光回線の卸販売を行うサービスモデルのことです。
転用や事業者変更の場合、自宅に引き込まれた光回線をそのまま流用するため、工事も立会いも不要です。
光回線が導入済かどうかを確認する方法とは?
「光回線の工事が済んでいるのか、新規で導入する必要があるのかわからない」という方は、不動産会社や管理会社、オーナーに確認しましょう。
例えば、賃貸物件なら「インターネット対応(光ファイバー対応)」や「インターネット完備」と説明されれば、光回線導入済だと判断できます。
具体的には、「インターネット対応(光ファイバー対応)」はマンションやアパートの共有スペースまで光回線が来ていますが、部屋に光回線を引き込む工事が必要です。
一方、「インターネット完備」は各部屋まで配線が届き回線事業者との契約も完了しているため、入居後すぐにインターネットを利用できる状態です。
光コンセントが設置されていても注意が必要
光コンセントが設置されていても、室内や部屋まで光回線が届いていないこともあるため、注意が必要です。
例えば、以下のケースです。
- 室内に光コンセントは設置済みだが、マンションやアパートの共有スペースから部屋までは配線されていない
- 前の居住者が光回線撤去の工事をしたが、空の光コンセントだけ残した
- 宅内配線が一部断線、絶縁している
この場合も不動産会社や管理会社、オーナーに光回線の工事状況を確認しましょう。
プロバイダーのサイトで確認する方法も
光回線の開通状況について、プロバイダーのWebサイトで確認するという方法もあります。
入居予定の物件に光回線が導入されていれば、光回線事業者の公式サイト上で「提供中」や「提供エリア」と表示されます。住所や物件名などの必要項目を入力するだけで確認できるため、とても簡単です。
光回線の工事費用と期間
光回線の工事費用と期間を見ていきましょう。
光回線の工事費用
各社の光回線の工事費用は以下のとおりです(2024年6月時点)。いずれも、屋内配線の工程がある場合の料金をまとめています。
工事費 | ||
---|---|---|
回線事業者 | 戸建て住宅 | 集合住宅 (マンション、アパート) |
フレッツ光 (東日本) | 22,000円 | 22,000円 |
フレッツ光 (西日本) | 22,000円 | 22,000円 |
ドコモ光 | 22,000円 | 16,500円 |
ソフトバンク光 | 31,680円 | 31,680円 |
So-net 光 S/M/L | 26,400円 | 26,400円 |
auひかり | 41,250円 | 33,000円 |
NURO光 | 44,000円 | 44,000円 |
工事費用はフレッツ光(NTT東日本、NTT西日本)や光コラボ(ドコモひかり、auひかりなど)の回線事業者、戸建て住宅や集合住宅(光回線が未導入の場合)などの条件により異なります。
また、回線事業者によっては、工事費用が割引される新規・乗り換えキャンペーン、実質無料となるキャッシュバック特典なども用意されています。
So-net 光 S/M/Lでも23ヵ月継続利用で工事費用が実質無料となる割引特典を用意していますので、ぜひご利用ください。
お住まいの状況やキャンペーンなどを見比べながら、自身に最適な光回線プランを選びましょう。
光回線の工事期間
工事期間は申込みから約1〜2か月で行われることが一般的で、当日の工事時間は30分〜2時間程度です。
ただ、申込みをしてからすぐに工事が行われるわけではありません。「急な引越しで工事日が決まらない」「新居ですぐにインターネットが使えないと困る」という方もいるでしょう。
そのような方のために、ポケット型Wi-Fiをレンタルしてくれる回線事業者もあります。例えば、So-net 光 S/M/Lでは、開通までの間ポケット型Wi-Fiを特別価格にて利用できるレンタルサービスを用意しています。
工事期間が長引いた場合でも、Wi-Fiレンタルのようなサポートがあると安心できるでしょう。
光回線の工事前にチェックすべきポイント
建物状況や設備などの関係で「工事できない」ケースがあるため、光回線の工事を申し込む前にチェックしましょう。
- 戸建て住宅
- 集合住宅(マンション、アパート)
上記2つのケースに分けて解説します。
戸建て住宅のチェックポイント!光回線の工事ができないケース
以下のケースでは光回線の工事ができないため、該当しないか事前にチェックしましょう。
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1.光回線の提供エリア外
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2.立地条件によって物理的に光回線を引けない
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1.光回線の提供エリア外
光回線はほとんどの地域で利用できますが、光回線が整備されていない離島や山間部・郡部などでは、提供エリア外となる可能性があります。各プロバイダーの公式サイトでエリア検索をして、光回線の提供エリア内かどうかを確認しましょう。
そのほか、NTTのデータベース上に自宅住所が登録されていない場合、NTTの調査後に「光回線の提供エリア外で工事ができない」と連絡がくることもあります。
2.立地条件によって物理的に光回線を引けない
電柱から自宅まで物理的に光回線を引き込めない場合も工事は難しいです。
例えば、電柱と自宅の間に国有地や他人の私有地があり、ケーブル工事の許可が取れないと、光回線を引き込む工事ができません。
集合住宅(マンション・アパート)のチェックポイント!
以下のケースでは光回線の工事ができないだけではなく、トラブルに発展することも少なくありません。該当しないか事前にチェックしましょう。
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1.オーナーや管理会社の許可が取れない
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2.設備が古く老朽化している
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1.オーナーや管理会社の許可が取れない
マンションやアパートなどの集合住宅において光回線の工事を行う場合、穴開けやビス止めなどの作業が必要になることがあります。
しかし、穴開けやビス止めは建物を傷つけ、電線が外観を損なうという理由から、オーナーや管理会社から光回線工事の許可がもらえないことも少なくありません。
集合住宅では、基本的に建物に穴を開けずに光回線の工事が行われますが、トラブルを避けるためにも、オーナーや管理会社に事前に許可をもらいましょう。穴開けやビス止めがなくても、光回線の工事がある旨は伝え、双方納得のうえで工事を進めることが望ましいです。
2.設備が古く老朽化している
配管設備が老朽化して光ケーブルを通せない、建物が古く光回線対応の配管やケーブル設備がないなど、設備自体が古く老朽化している場合も光回線の工事はできません。
光回線の通信速度や品質を保つためにも、工事前に設備や建物の状態を確認しましょう。
光回線の工事が不要なケース
ここまで光回線の工事が必要なケース、立会いの有無などについて説明してきましたが、次の3つのケースのいずれかに当てはまる場合は、光回線の工事自体が不要となります。
- 光コンセントが設置済み
- フレッツ光から光コラボへ乗り換え【転用】
- 光コラボから光コラボへ乗り換え【事業者変更】
「自宅は工事が必要かわからない」という方は、参考までに内容をチェックしておきましょう。
光コンセントが設置済み
光コンセントがすでに設置されているということは、自宅に光回線が導入済みであることを意味します。そのため、光回線の工事は基本的に不要です。
光コンセントとは、屋内に引き込んだ光回線と通信機器(ルーターとONU)を接続する差込口のことです。光コンセントには、通常の電気コンセントと一緒に壁に設置される一体型タイプ、エアコンダクトや壁に開けた穴から室内に引き込む分離型タイプの2種類があります。
光コンセントが室内に設置されていれば、NTT局舎内の初期工事が完了したらすぐにインターネットを使用できます。つまり、工事業者が自宅へ派遣されることはありません。工事を申し込む前に、一度ご自宅に光コンセントが設置されているか確認してみましょう。
ただし、先述のとおり、光コンセントが設置済でも「室内に光回線が引き込まれていない」「前の居住者が光回線を撤去したが、空の光コンセントだけ残した」ということも考えられます。不動産会社や管理会社に確認する、あるいは、光回線事業者の公式サイトで回線状況を確認しておくと安心です。
フレッツ光から光コラボへ乗り換え【転用】
NTT東日本やNTT西日本のフレッツ光を使用している人が光コラボに乗り換える「転用」の場合も、フレッツ光の回線をそのまま使うため工事の必要がありません。
ただし、回線の品目変更や事業者独自のオプションサービスを追加すると、別途工事が必要となる場合もあります。追加サービスを希望する際は、事業者に確認しましょう。
光コラボから光コラボへ乗り換え【事業者変更】
光コラボから他事業者の光コラボへ乗り換えることを「事業者変更」と言いますが、「事業者変更」も「転用」同様に利用中の光回線をそのまま利用するため、工事の必要がありません。
ただし、「転用」と同様に回線の品目変更や事業者独自のオプションサービスを追加すると、別途工事が必要となる場合もあります。希望する場合は事業者に確認をとりましょう。
光回線の利用を検討している方へ
光回線の利用を開始するためには開通工事が必要ですが、工事費用が高く、工事完了までの期間は長引く傾向があります。また、インターネット環境は日常生活に不可欠なインフラである反面、毎月の利用料金が気になる方も多いでしょう。
- 工事費用はなるべく抑えたい
- 工事完了までWi-Fiをレンタルしたい
- 月額利用料を割引してくれる特典を得たい
そのような方におすすめなのが、So-net 光 S/M/Lです。
So-net 光 S/M/Lはフレッツ光の回線網を利用しているため、速度が早く安定感のある通信を実現しています。
下記のような特典割引が用意されていますので、お得に光回線を始めたい方は、ぜひご検討ください(2024年7月時点)。
- 2年間の月額割引あり
- 23ヵ月継続利用で工事費実質無料
- 電話やテレビとのお得なセットプランあり
- 開通まで高速Wi-Fiモバイルルーターをレンタル可能(初月無料)
- 入会と同時申し込みで様々なオプションサービスが最大6ヵ月無料
いつ解約しても契約金・解約金は発生せず、生活スタイルの変化に合わせて3つのプランを柔軟に変更できる点も、So-net 光 S/M/Lの大きなメリットです。
まとめ
光回線の工事内容や費用・期間・立会いの有無などについて解説しました。
光回線の導入は、安定した高速通信を実現し、快適なテレワークやオンラインゲーム、大容量データの送受信などを可能にします。
ただ、光回線を利用するためには工事が必要です。光回線の工事には注意点があり、光回線の提供エリアかつ立地条件かどうかを確認したり、賃貸物件なら管理会社やオーナーの許可を得たりしなければなりません。
また、光回線の工事は申し込みから1〜2ヶ月待つことも多く、工事費用も決して安くはありません。光コラボの事業者は、工事費実質無料や月額料金の割引など、各社さまざまなキャンペーンを打ち出しているため、よく比較検討することをおすすめします。
ご自身にとって最適な光回線のプランを見つけて、快適にインターネットを利用しましょう。